制度の概要と背景
長野県は山間部が多く、毎年のように土砂災害が発生しています。2019年の台風19号では千曲川流域を中心に甚大な被害が生じ、その教訓を踏まえて住宅再建支援が拡充されました。
この制度は、国の被災者生活再建支援金だけではカバーしきれない住宅再建費用を県独自に補助するものです。土砂災害特別警戒区域からの移転を促進する目的も含まれています。
県と市町村が連携して運営しており、被災者の負担を最小限に抑える仕組みが整えられています。
補助金額と対象
住宅全壊・大規模半壊で建替え:最大200万円
住宅全壊・大規模半壊で補修:最大100万円
半壊で補修:最大50万円
土砂災害特別警戒区域からの移転:加算50万円
補助対象経費は住宅の建替え、購入、補修に要する費用です。家財の購入費や引越し費用は対象外ですが、これらは国の被災者生活再建支援金でカバーできます。
土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)からの移転を伴う場合は、50万円の加算があります。これは将来の災害リスクを低減するための政策的な加算です。
申請方法
申請はお住まいの市町村の窓口で行います。り災証明書の取得が前提となりますので、被災後はまず市町村にり災証明書の発行を依頼してください。
必要書類は、補助金交付申請書、り災証明書、住民票、工事見積書または売買契約書の写し、被災状況の写真などです。
審査期間は概ね1〜2ヶ月程度です。交付決定後に工事に着手し、完了報告を経て補助金が支給されます。
土砂災害への日頃の備え
長野県では土砂災害警戒区域が約3万箇所指定されています。自宅がどのような災害リスクのある場所にあるか、ハザードマップで確認しておくことが重要です。
長野県の「信州くらしのマップ」や国土交通省の「重ねるハザードマップ」で、土砂災害警戒区域を確認できます。
豪雨時には早めの避難が命を守ります。土砂災害警戒情報が発表されたら、躊躇なく避難行動をとりましょう。
火災保険に「水災」補償を付帯しておくことも、経済的な備えとして有効です。
関連する支援制度
土砂災害からの復旧・復興には複数の支援制度を組み合わせることが重要です。
国の被災者生活再建支援金(最大300万円)、災害援護資金(最大350万円)、住宅金融支援機構の災害復興住宅融資などと本制度を併用できます。
「どの制度がいくら使えるのか分からない」という方は、市町村に設置される被災者支援相談窓口にご相談ください。まとめて案内してもらえます。
長野県社会福祉協議会による生活福祉資金の特例貸付や、日本赤十字社の義援金なども、被災状況に応じて利用できます。
