助成制度の背景
ヤマト福祉財団は、ヤマト運輸の創業者の理念を受け継ぎ、障がい者の「自立」と「社会参加」を支援するために設立されました。この助成制度は、就労継続支援事業所で働く障がい者の工賃(給料)を増やすことを直接の目的としています。
日本の就労継続支援B型事業所の平均月額工賃は約1.6万円と低水準にあり、経済的自立には程遠い状況です。この課題を解決するため、事業所の生産性向上を支援しています。
対象事業所と申請要件
対象となるのは、就労継続支援A型・B型事業所、就労移行支援事業所など、障がい者の就労を支援する福祉事業所です。
障がい者の給料増額の具体的な計画があること
3年以上の事業実績があること
増額目標が明確に設定されていること
事業所の経営状況が安定していること
新規開設の事業所は対象外です。すでに運営実績がある事業所の事業改善・拡大が助成の趣旨です。
助成内容と金額
1件あたり最大500万円の助成です。助成対象は主に以下の費用です:
新たな生産設備の導入、作業環境の改善、新規事業の立ち上げに必要な経費が対象となります。例えば、パン工房の設備購入、農業用機械の導入、Web制作用PC環境の整備などが該当します。
ソフト面の投資(研修費用、マーケティング費用等)も一定の範囲で認められます。
選考の特徴
選考では、工賃増額の具体的な計画と実現可能性が最も重視されます。「いくらからいくらに増やすのか」という明確な数値目標が求められます。
現場視察が行われる場合もあり、事業所の実態と計画の整合性が確認されます。
助成後のフォローアップ
助成を受けた事業所には、事業報告書の提出に加え、工賃の推移データの報告が求められます。3年間にわたり工賃の変化をモニタリングし、助成の効果を検証します。
ヤマト福祉財団では、助成事業のほかに「パワーアップフォーラム」や「スワンベーカリー」の運営など、障がい者の就労支援に関する多角的な取り組みを展開しています。
助成先事業所同士の情報交換の場も提供されており、成功事例の共有が促進されています。
